ツングースカ異変の起きた時刻から約5時間後、ウクライナの首
都キエフ近くのKagarlyk村に隕石が落下しました。この隕石はL6 タイプのコンドライトで1.912kgの重さだったそうです。落下位置は 49°48′N、30°48′E (49°52′N、30°50′Eの説も有り) ということです。
このことから、天体軌道論の権威である長谷川一郎先生は早くから、ツングースカ物体との関係を疑っていました。
つまり、ツングースカの爆心地とKagarlykの落下地は経度差にして約71°、5時間の差というのは地球が75°回転しますから、Kagarlyk隕
石はツングースカ物体と同じ軌道を遅れてやって来たのかもしれないという訳です。
ところがツングースカ異変調査の先駆者クーリックはこの隕石とツングースカ物体との関係を否定していたようです。
その理由は明らかではありませんが、クーリックはツングースカ物体を鉄質の隕石と考えていたからなのでしょうか。
この隕石は現在モスクワにあるようです。0.2gのサンプルはワシントンD.C.に送られ簡単な分析が行われた
ようです。その後詳しい分析が行われたかどうか判りませんが、今後かなり注目される可能性があります。
ツングースカ異変地域のチェコ湖などの堆積物から、あるいは爆心地の近くからツングースカ物体起源の大きな粒子や破片がが見つかった場合に比較されること
になるでしょう。
他に6月30日に落下した隕石としては、Nogoya(CM2,1879)、Rich
Mountain(L6,1903)、Richardton(H5,1918)、Tuan
Tuc(L6,1921)、Ibitira(EUC,1957)、青森(L6,1984)があります。
ツングースカに関係あるものは無いのでしょうか。
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