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ングースカ異変を扱った書籍で私が持っているものを紹介します(コピーだけのものもあります)。隕石関係の書籍にはほぼ確実にツングースカの記載がありま
すが、ここでは1冊丸ごとツングースカか、1章をツングースカに割振っている本だけを紹介します(ただし日本のトンデモ本は除きます)。これ以外の本をお
持ちの方はぜひご教示ください。
Феномен Тунгуски

編集責任者:Б.Ф.Бидюков 2012年7月刊
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ングースカ異変現象の科学論文集です。
ツングースカ調査の初期から、最新の論文までが
収められています。
表紙の蝶がいいですね!
もちろんツングースカ・バタフライ ですね。
編集者のБидюков は 熱ルミネセンスの研究で
有名な方です。彼が送ってくれました。
序文を書いている Станислав Кривяков の
お母さんは長年KSEの遠征隊に参加している方で、
1992年に現地でお世話になりました。
親子二代でツングースカの謎に取り組んでいます。
Giant
Meteorites
Е.Л.Кринов(E.L.Krinov)著 1966年刊
丸ごと一冊ではありませんが、この本の第3章が140ページにもなる「The Tunguska
Meteorite」です。クーリックの1929-30年の探検隊に参加して、ツングースカ隕石の総決算といえる「The
Tunguska meteorite」(ロシア語)を1949年に上梓。その後英訳されてシホテ・アリン隕石(第4章)などとともにまとめられました。執筆当時の最新の隕石研究が反映されていませんが、ツングースカ異変を研究するには必須の1冊でしょう。
ツングース隕石の謎
原題『クーリックの道』ボリス・ヴロンスキー著 中山一郎訳 大陸書房
昭和47年刊
日本で発行された唯一まともなツングースカ本です。著者のブロンスキーは地質学者で1958年から1969年まで毎年ツングースカで調査を行っています。本の中ではクーリックによる探検、その後の著者が参加した1958年から1962年の調査の様子が紹介されています。
The Fire Came By
John Baxter and
Thomas Atkins
著 DOUBLEDAY社 1976年刊
アメリカのトンデモ本の代表でSF作家のI.アジモフが序文を書いています。内容は推して知るべし、ですが付録に収められている、スースロフとクーリックの論文は貴重でしょう。
翻訳本が日本からも出ています。
Трагедия
Тунгусского Метеорита
Ю.Л.Кандыба
(Y.L.Kandyba)著 Издательство
Сибирского
社 1997年刊
著者は鉱山技師で著作も多くKSEにも多く参加しているようです。1992年のITE3でお会いしました。
Тунгусское
Диво
В.К.Журавлев
Ф.Ю.Зигель著 Баско社 1998年刊
ツングースカの調査史であり、ツングースカ全般にわたって詳しい。カザンツェフの宇宙船事故説の成立に関しても、著者の一人がカザンツェフに協力していました。しかし、そのほかの内容はまじめなものです。我々が参加したITE3の集合写真も載っていて驚きました。
THE TUNGUSKA FIREBALL
Surendra
Verma著 Icon
Books社 2005年刊
反物質説やブラック・ホール説などトンデモ説の解説が他の本に比べ詳しいのですが、科学的な解説は物足りません。
Тунгусский
Метеорит
Н.В.Васильев(N.V.Vasilyev)著 Русская
Панорама社 2004年刊
著者は1959年の第1回KSEに参加しているツングースカ調査の大ベテラン。最新の情報は少ないですが、全般について解説してあります。
Comet/Asteroid Impacts and Human Society
Peter Bobrowsky/Hans Rickman
編 Springer社 2007年刊
第18章がイタリア・ボローニャ大学助教授だったG.Longo氏による「The Tunguska
Event」です。
氏は1991年から度々現地調査を行なっています。チェコ湖の初期の調査についての記述もあります。
Тунгусский
Метеорит
А.И.Войцеховский
В.А.Ромейко共著 Вече社 2008年刊
ツングースカ100周年の記念本ともいえます。カラー写真も多く、チェコ湖の扱いが他の本よりも多く、最新の情報も多く載っています。
100 лет Тунгусский
проблеме.Новые подходы
В.К.Журавлев Б.У.Родионова 共編 БИНОМ社 2008年刊
いろんな人のトンデモ説を集めたものです。テスラ説、エーテル説(?)、デュアル宇宙モデルの電磁現象…難しくて私には理解不能です。
Тунгусский Феномен 1908
года
А.Ю.Ольховатов著
БИНОМ社
2008年刊
著者はトンデモ説で有名な方です。ツングースカ現象や破片の見つからない爆発現象を、地殻の変動や球雷と結び付けているのではないかと思います。この本でも多くの事例を集めていて、その精力的な活動には感心します。
The Tunguska Mystery
Vladimir
Rubtsov著 Springer社 2009年刊
宇宙船説やプラズマ説などトンデモ説をからめて、解明されていない問題の解説が詳しい。
*「ツングース隕石の謎」は数冊持っています、古本屋さんで購入したもので状態はあまりよくありませんが、どうしても読んでみたい、欲しいという方には相談にのります。管理者までメールをください。