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異変中心地域名所案内
1 チェコ湖 2 地球化学ラボ 3 ラピット山 4 ファリ ントン山 5 スースロフじょうご 6 クーリックの宿営地 7 ストイコヴィッチ山 8 ジョンの石 9 爆心地 10 チュルギム 川 11 マイクロクレータ- 12 パラス山 13 プリスターニ
番外 ワナワラ
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1.チェコ湖 爆心地の北北西約8kmのところにある楕円形の湖です。以前は白鳥が住み着いていて”白鳥の湖”と呼ばれていたそうです。1960年代に湖底の堆積物の調 査が行われましたが、このときの調査では目立った結果はありませんでした。1999年イタリアのボローニャ大学を中心にして大規模な調査が行われ、ツン グースカ物体の破片による衝突クレータの可能性が出てきました。湖底の形状は既知の衝突クレーターによく似ていて、下層の堆積物は混沌としていて樹木の花 粉が大量に含まれていました。また水中ビデオカメラで樹木の幹を確認でき,長音波の観測では木の幹や枝とも思えるパターンが捉えられました。地震波の観測 では湖の中心部には強い反射波が観測されました。これはツングースカ物体の破片の可能性があり、その後の調査結果に期待しているのですが今のところ確実な 情報はありません。
2.地球化学ラボ キムチュ川のほとりに地球化学ラボという小屋があります。クーリックハウスに比べれば、断然住み心地はよくなっています。食料 倉庫とサウナも近くにあります。食料倉庫は熊に狙われないため、高くしてあります。
3.ラピッド山 クーリックの小屋と地球化学ラボのほぼ中間地点にあります。標高509.5m。この近くに1991年にイタリアの調査隊が切り倒した異変を経験した木とそ の切り株があります。
4.ファリントン山 クーリックの小屋から北方へファリントン山(521.8m)へ行く途中巨大な倒木の根が多くあります。幹は草や苔に覆われていますがなんとか判ります。倒 伏方向はほぼ北向きです。 山頂近くには爆発の衝撃波で幹の途中から切り取られたような黒焦げの”電信柱”が見られます。山頂には三角点の小さな塔があります。磁鉄鉱が多く磁石の針 があてにならなくなります。
5.スースロフのじょうご 北沼の南東部にある直径32mの円形の窪みです。周囲が盛り上がっていてクレータという外観です。 「スースロフのじょうご」は、クーリックが友人スースロフ(I.M.Suslov)にちなんで名づけたものです。クーリックはここにツングースカ隕石の一 部が落下したと考え、排水し、沈殿物を取り除きましたが隕石はありませんでした。現在も南側には排水するため掘られた溝の跡が残っています。 隕石の衝突孔ではなく永久凍土地帯でよく見られるサーモカルストのようです。 (写真は篠田皎氏が1994年に撮影したものです)
6.クーリックの宿営地 ツングースカ異変調査の先駆者クーリックにより1928年に立てられた小屋が今でも調査に使用されています。 爆発で吹き倒れ火災で焼け残った木を使っているということでした。その後小屋は増築され、現在では宿泊できる2棟と高床の食糧倉庫、レストラン・ツングー スカグルメ(!)。
7.ストイコ ヴィッチ山 クーリックハウスの東側にあり標高482mで、爆心地に近いせいか焼け焦げた木や、爆発の衝撃波で幹の途中から切り取られたような”電信柱”とよばれる木 が多くありました。 山頂から見ると「カルデラ状盆地」の様子がわかります。
8.ジョンの石 ストイコヴィッチ山頂の西側の少し平坦なところに異様な石が半分埋もれています。1970年頃にジョン・アンフィノゲノフにより発見されたので「ジョンの 石」と呼ばれています。発見当時はこれぞ「ツングースカ隕石」と騒がれたそうですが、残念ながら隕石ではありません。しかし珪質の円礫岩で周囲の岩石とは まったく違ったものです。
9.爆心地 爆心地は南沼の近くにあります。Fast Vilgelm Genrikhovichが1967年倒木の方向から求めた、 E: 101°53′09″、N:60°53′40″の上空で爆発したと推定されています。爆心地近くの木は真上から爆風が来たためか倒れないものも多いようで す。高熱でひび割れた木が爆発の凄まじさを物語っています。
10.チュルギム川 フシマ川の 支流の チュルギム川です。チュルギムはエベンキ語で「岩が出ているところ」という意味だそうです。岩だらけですが、ほとんどが玄武岩です。途 中に美しい滝があり、ツングースカに調査に訪れた人々はここで休憩をとることが多かったそうです。私はこの 川の冷たくきれいな水をたっぷりと飲みました。 滝の近くに大きな石があり、1991年ここにマイクロクレータが発見されました。
11.マイクロクレーター チュルギム川の滝の近くにある大きな石に小さなクレータがあります。 この近くの左岸の崖の石にもあります。もうひとつあるとのことでしたが、それは何処にあるのか判りませんでした。なにかが高速で衝突したような痕です。 1991年イタリアの調査隊が発見したものですが、ツングースカ 物体との関連は不明です。たぶん無関係ではないかと思います。
12.パラス山 チュルギム川東側のチュルギム山からパラス山につづく尾根の南斜面一帯に巨木が倒れています。ツングースカ異変の爆風と衝撃波によるものですが、いまだに これほど多くの倒木が 残っているのですから今でも現地調査は必要です。南斜面は傾斜が急で乾燥しているためこのように残っているのでしょう。爆心地から半径約30kmにわたっ てこのように原生林が放射状に倒れたことが確認されています。
13.プリスターニ クーリックの時代にはフシマ川を遡って爆心地へ向かいました。ここで荷物を積み替えたのでプリスターニ(埠頭)と呼ばれるようになりました。ここにもクー リックの小屋があり、サウナもあります。 川の近くでストイコヴィッチ山麓の小屋よりも快適そうでした。川原からジャスパー(碧玉)が取れます。
ワナワラ ツングースカ異変の地域に最も近い村落です。先駆者クーリックをはじめツングースカへ行く人は殆どがこの場所を経由して行っています。エベンキ人に毛皮と 交換に食料品など生活必需品を供給する交易所がありました。
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