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2005 年にビデオカメラによる流星観測を始めた。SonotaCoさんが製作された、UFO Captureという動体観測ソフトを使って観測する。一晩中パソコンに繋いだカメラが夜空を監視して、動いているものをファイルで保存してくれるので人 間は寝ていられる便利なものだ。だが夜空に動いているものは流星だけではない、人工衛星や飛行機、鳥や昆虫だけでなく、人工の電気的なノイズ(家の電気製 品のスイッチをON・OFF時などに発生)、宇宙線がカメラのCCDに飛び込んで画像として記録される。宇宙線は宇宙から高速で降り注いでいる原子核や素 粒子で、詳しく観測分析することにより宇宙のいろんな情報が得られるものだ。観測を始めた当初は宇宙線が記録された画像を見て嬉しかったものだが、あまり に数 が多く、その他の流星以外の画像と共に無条件に削除することにした。 夏には花火の光が雲に反射したものが記録される(いったい今夜はどこの祭りだ、と思うことも度々です)、遠くの雷光も雲に反射して記録される。これらの邪魔な画像ファイルは観測が終わってから分析する前に削除するが、半端な数でないこともあるので、観測中も見つけ次第削 除している。あまりに削除するファイルが多いと、勢いで流星を記録したファイルまで削除してしまうことも度々で悔しい思いもする。 観測を始めてからUFO
Captureを使って観測している人たちの情報交換ネットーワークを覗くと、「スプライト」というものが話題になっていた。8月から観測をはじめ晩秋になった頃だ、いよいよ冬のスプライトの季節到来、というような感じだった。 SonotaCoネットワーク代表のU氏が日本のアマチュアで最初に撮影に成功すると、後に続く人が次々に現れた。スプライトは積乱雲などのカミナリ雲が
普通の雷を発生させた直後に、カミナリ雲の雲頂から電離層へ向かって放電するらしい。つまり普通のカミナリと反対に上層へ向かう放電現象なのだ。高さは成
層圏の上の中間圏、地上50kmから80kmのところで発生するらしい。SonotaCo
ネットワークの先輩方が素晴らしいスプライトの映像をモノにしているので、自分もいつかはスプライトが撮影できるだろうを思っていた。が、日本でスプライ
トが発生しやすいのは冬期の日本海側、雪の季節で、日本海側に住む者にとって冬は天体観測も冬眠期で空は灰色の雲に覆われ、その遥か上空に出現する流星も
スプライトも捉えられる訳がないのであった。関東地方の人たちからすれば冬期は快晴の日が続き、日本海側に出現するスプライトを狙うのに絶好の期間となる。頭の上に出現しているのに撮影できないとはなんとも悔しい限りだが、こればかりは如何ともし難いのだった。
2005
年11月5日01時38分25秒に発生した
ア
マチュアが入手できる高感度のカラービデオカメラがなく、なかなかカラー撮影できなかったのだが、熱心な観測者達はモノクロカメラ3台を使ってカラー合成
に挑んだり、デジタルカメラでカラー撮影に成功するなど成果を上げている。確かにカラー映像で見るとスプライトは真っ赤な色だ。 |