隕石亭雉子星

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           流星からの電磁波か?                                              



眼 視観測中に自作のVLF受信機で受信音を聴くという観測を続けたが、たいした成果はあげられなかった。どうすれば効率よく観測できるか考えた。流星の映像 と同時録音して後から何度でも聴き直せること。
自分で製作できる受信機では入感する電波の周波数帯が広くて雑音も多い。したがって高性能な受信機が是非とも必要になる。と、考えたのだがこの後が進まな い、そのうちと思っているうちに2004年10月23日、新潟県中越地震に見舞われた。眠れぬ一夜、月明があったがオリオン座流星群が活動していて何個か 見ることが出来た。もしかしたら今日死んでいたかもしれない、やり残したことが多すぎる。そんなことを考えていると流星のVLF観測をやらなければという 気持ちがふつふつと湧き上がってきた。もしまた普通の生活ができたら絶対にやろう、余震の続く中で決心した。 

2005年2月下旬、大雪の後やっと春の気配が感じられるようになると準備を始めた。幸運なことに機材やパ ソコンのアプリケーション・ソフトに良いものがあっ た。ビデオカメラとレンズは「しし座流星群」を写す目的で買ったものがそのまま利用できた。ソフトはUFOCapture というもので、すでに幾人もの人がこれで流星のビデオ観測を行っていた。
肝心の受信機はネットで探すと受信範囲が0kHz〜32MHzで高性能なものがあった。AR7030PLUSという英国製だがアマチュアが入手できる VLF受信機として(短波受信機としても)は最高級品であると確信し、ちょっと高価だったが購入した。
アンテナは自作受信機と組み合わせた中のひとつが残っていたのでこれをそのまま使うことにした。機材がそろい2005年4月からビデオ観測とVLF観測を 開始した。
さて最適受信周波数はどのくらいだろうか、3〜10kHzくらいがいいのではないかと漠然と考え、とりあえず3.5kHzから始めることにした。1ヶ月し ても流星出現時になんの異常音も録音できなかった。少しづつ受信周波数をあげて、バックグランドノイズが小さい周波数を選ぶことにすると7.5kHzがよ さそうに思えたので、この周波数で固定することにした。ここまでに5ヶ月かかってしまった。

9月16日、新しいシステムでの最初の異常音を受信できた。カメラを増設するにしたがい異常音の受信数も増え てきた。これらが本当に流星から放射された電波 なのだろうか。受信した電波を波形やスペクトルなどを調べても流星起源か雷に伴うものか、人工の雑音かあるいは別のものかを確実に区別する方法は無いだろう、と思う。けれど同じような 機材のシステムで同時観測できればそれはかなり高い確率で流星起源といえるのではないだろうか。この分野に関心を持ってくれる人が増えることを願っている。

受信できたなかから主なものを流星音で 紹介してあります。よかったら聴いてみてください。

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